生命保険営業では、漢字系生保・カタカナ生保を問わず入社時に親戚・友人・知人・同僚などの名前をピックアップさせられます。
そして入社時研修が終われば、まずはそのリストに保険のアプローチをしていこう！と大半の募集人が教えられた事でしょう。
ただ生命保険営業を生業とする上で最も深刻かつ重大な問題は、すでにその時点で潜在化しています。ピックアップされたリストの数が多い少ないに限らず、営業パーソンが1日でも早く出会うべき人はそのリストの中にはいないのです。
支店や支社を管理する立場の人からは、営業パーソンがやむなく退社に陥るまでの状態になっても、保険営業は『個人事業主であり全ては自己責任』と言う都合の良いパワーワードによって、退社を踏み止まれるような具体的な問題解決策が伝えられることはないでしょう。
ではなぜ保険会社は100年以上も歴史がありながら、このような使い捨てに等しいリクルーティングを行い続けているのでしょう？
答えは、大量採用を行い大量離職となったとしても、離職した営業パーソンが入社時に書いたリストの中から一定割合の保険契約が残るので、会社にとっては十分利益になるマーケティングだということが、100年以上の歴史から証明されているからです。しかし会社規模ではなく個々の営業パーソンにとってみればその状態は不幸でしかありません。
ではその『大量離職』となる最大の理由は何か？
というと間違いなく『見込み客の枯渇』でしょう。
もっとわかりやすく言えば
『提案する相手が見つからない』
『保険の話を聞いてもらえない』
という状態が続きメンタルが疲弊し、体が動かなくなり、数字が低迷し、すり減る様に大半が離職に至るのです。
しかし裏を返せば離職理由がこれほど明確なのであれば反対に、
『見込み客を潤沢に確保すること』
さえできれば、経済的にも豊かで自由度も高く、顧客に感謝されながら保険営業を長く続けて行くことができる、ということだと思いますがいかがでしょうか？
仮に上記の考えが正しいとすれば、保険パーソンが１日でも早く『会うべき人』は誰なのか？
それは『再現性と継続性のある見込み客開拓方法を行っている保険パーソン』に会うべきではないでしょうか？
特にここで重要な点は二つあります。
まず一つ目は再現性！
これは誰がやっても結果が近似値にならないと、例え身近な優績者から手法を教えてもらっても、学歴・前職・資格・キーマン等に左右されるものであれば同じ事が同じ様に再現できないからです。
二つ目は継続性
例え見込み客が瞬間的に確保できたとしても、近い将来に枯渇する手法や見込み客確保自体に、コスト負担が積み重なっていくような物であると長く継続はできません。さらにその様な見込み客の確保は、自身コントロール下にはないのでライフラインを他人に任している状態では本当の安心にはならないでしょう。
私は外資系生命保険会社に入社し3年半が経ち、公私共に人生のどん底の状態の時に『会うべき人』に運よく出会うことができました。
私が最も欲しかったスキルは『見込み客を“紹介”でのみ開拓する』こと。
そして私が出会った人は、日本でも最も生産性が高い保険会社で紹介件数日本一に輝いた、まさしく紹介営業のプロフェッショナルでした。
私は当時（2012年）見込み客がいないので、必然的に商談数も少なく契約になったお客様から紹介が出るようなことはほぼありませんでした。
そして数少ない契約が終われば、再び見込み客探しに苦しむ悪循環の中、
その紹介件数日本一の営業パーソンは年間898人もの紹介を得て、
『見込み客に困るわけなんかないよ』
と私に言ってのけたのでした。
